はやぶさの「こんな事もあろうかとダイオード」についてまとめておく。
忙しい人の為のかんたんなまとめ: ↓この画像を。…で、残念ながら 80円では入手できません。
→【後日訂正】「巷の部品屋さんで1個¥80で買うことはできません」に修正。関連記事を上げました。 【2012/05/01】販売ページ開設しました。いっこ前のエントリから飛んでください。
とまあこんな感じで冒頭からいきなりネタバレしてますが、基本的に検索では型番がかからないように書いています。理由は、全部読んで頂ければだいたい御理解いただけるものと思っています。
個人的覚書にてすみません。ログっぽく。ずらずらと。
(※ 2012/03/20 追記等、内容更新いたしました。その後も適宜追記・修正しています)
小惑星探査機はやぶさの帰還からもうどれだけ経ったのだろうか。…と思って確認してみたところ(時系列記憶の弱さに定評のある熾火研究所)、ここで前に書いた記事がこのへんだった。 2010/06/13 が、帰還、そしてはやぶさ最期の日だったようだ。
もう 1年半以上が優に過ぎた。思えば、東日本大震災よりも先に帰ってきてくれて本当によかったんではないかという気がしている。ストーリー的には無い話ではあるが、もし帰還がちょうど 1年後だったら*1、日本人はあんなに歓喜して迎えることができただろうか?
…とまあ、そんなことはいいとして。
私も折に触れてはやぶさのことを思い出しては、なんとかして「イオンエンジン A の中和器と B のイオン源 のなかだちをして起死回生のクロス運転を実現させた」というあの「こんなこともあろうかとダイオード」の型番等がわからないものか、と、調べたり、Twitter で【募集】したりしてきた。そしてあわよくば手に入れて手許に置きたい、自分の組んだ回路に使ってみたい。 …勿論、成果が全くなかったわけではないのだが、実質は、ほぼ空振りだった。
【ぬる募】 御存知のかたいらっしゃいましたら教えてください:イオンエンジンのニコイチ化を実現し、はやぶさの窮地を救ったというダイオードの型番。噂では「¥70 程度の民生品」とのこと。 #hayabusa
http://twitter.com/OkibiWorksLabo/status/16462314672
2010/06/18/20:16:28
RT などで応援してくれる人はいたのだが、核心情報は入って来ず。
で、原典たる「こんな事もあろうかと論文」をあたると、
概略的な回路図(ブロックダイアグラム的な)はあった。そこから読み取れることはといえば、せいぜい「ごく普通の電力用ダイオードである」ということぐらい。耐圧は高めか。信頼性の問題を除いて単純に電気的仕様だけならば 1N4007 でも 10D4 でもおそらくは務まる仕事だ。
このへんまでが去年。…で、ここあたりからが当エントリの本編。
さて、もう世間ははやぶさにも飽きたか、あるいは、地震だぁ原発だぁでそれどころじゃなくなった感もありつつ、それでもたまにはやぶさ関連の話題が入ってくる。2012/02 には新たな漫画が出版された。(作者さんのサイトや Pixiv 、ニコ動などで全部読める。…けど、書籍版は正式に「さがみさん starring by 音無小鳥さん」だったりなどバージョンアップしている。)
私も、思い出したように、Twitter で喋りながら初心に返って調べてみたりした。
見つかったのが、これ。
ダイオードの型番調べている人がいるのでトライしたが至らず。論文からすると1500Vに十分な逆耐圧、順電流は数百mA、外見はクロ現2010-6-11でこれが映った。普通のシリコン整流タイプかな。 #hayabusa
わーい(*゚▽゚*) (気付くのが激しく遅くなりましたが)ありがとうございます!!!
【追記】見直してみたら、結構最近の POST (2012/02/21)でした。重ねてありがとうございます。
…もっとも、ここに映っている「このダイオード」がほんとうにあの「はやぶさに使われたバイパスダイオード」なのかどうか。その保証は全くない。それこそ、整流ダイオードだったらなんでもいいぐらいなのだから、「たとえばこんなような」ということで同等スペックのものを撮影しただけなのかもしれない。
でも、それを言っていては進めないわけで…。
見た感じもあんまりありふれた、見慣れた石という印象ではないし、だとすれば敢えて違うものを放映する道理はない。番組のトランスクリプト(書き起こし)を見ても、(明言はしていないが)ニュアンスは「使用されたそのもの」である雰囲気…。
とりあえずこのダイオードを探してみよう!
…しかしそれも、結論からいえば相当に無理ゲーだった。
ざっくりいうと、線は太いので耐電力は高めのシリーズ、ガラス封止の接合型シリコンダイオードで高信頼タイプ、ファストリカバリタイプかどうかは外観からはわからない。
そうこうしているうちに Twitter で情報をもらう。 JAXA の認定電子パーツリストがネット上にあると。…おお!
- 材料データベース
しかしながら、肝心な「宇宙用共通部品データベース」(http://eeepitnl.tksc.jaxa.jp/)は、謎のサーバ落ち。…陰謀か。陰謀なのか。*2とりあえず「webarchive.org」や Google キャッシュなどから 2003年の年間ログを掘り起こし、廃品種(認定解除品)ダイオードの型番は幾つか見つかった。
- http://web.archive.org/web/20040409060046/http://eeepitnl.tksc.jaxa.jp/jp/info/history.htm
- http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:sV3QgLOekwAJ:https://eeepitnl.tksc.jaxa.jp/jp/info/2003history.htm+&cd=3&hl=ja&ct=clnk&gl=jp
部品名 | 部品番号 | 最終受注 |
---|---|---|
高耐圧シリコンファーストリカバリダイオード | NASDA 1S2593A | 最終受注案内中 |
中電力スイッチングダイオード | NASDA 1S2458A | 〃 |
シリコンファーストリカバリダイオード | NASDA 1SR151A | 〃 |
シリコン定電圧ダイオード | NASDA 1SZ56 | 〃 |
上の 2つが関係ありそう。
…しかし、ネット検索してもリストに挙がっているような型番のダイオードはほとんど見つからないとのこと。…何故だ。
別の方が見つけてくれたサイトによると
- http://ecadata.de/suchneu/such.php?F_SPRACHE=2&ECA_KEY=1S259
- http://www.ecadata.de/portal/html/modules/gallery/search.php?searchstring=S26
これらは日立の石らしいということが判明。
日立は、ひとつの石に2つの型番を持たせているらしく、ネットで検索かけてもヒットしないのはそうした理由らしかった。
データシートでも、
旧版では併記されているが、現行のものでは
EIAJ No.(1S****)は記載されてすらいない。そしてモデルチェンジ?もあったらしく、U07 シリーズのボディカラーは現行品の白っぽい色ではなく、以前は………青だった…(!)
…しかし、ガラスモールドとは言っても、形状がクロ現の写真のものとは違う。あと、U07 シリーズでカソードマークが黒のものは「U07M」= 1S2594 であって、 JAXA のサイトにあった 1S2593 = U07L ではない(こちらのカソードマークは黄色)。そして帯は 2本。微妙に違うのだ。
こちらは U07J(=1S2592)。「ボディ:青色」といってもこんな感じらしい
1S2458 にいたっては写真すら出てこない。(シリーズの仲間である 1S2455 は とある高専の定番部品に挙がっていた。…がやはりこちらも図を見る限りではまるまるっこいスタイル。)
そのほか、
- http://www1.odn.ne.jp/~aal22410/4007.html
- http://homepage2.nifty.com/~mhitaste/audiotop/dcamp_parts/dc_ampparts080.html
いろいろ見て回っても、結局のところ やはり日立ダイオードは外れだったと言わざるを得ない。
振り出しに戻る。
ちょっと休憩。
私も以前別の場所に書いたが、「数百g 〜 数kg になる予備電源回路でなくて僅か 1g 足らずの受動部品で実現したのがすごい」。…しかし「ガムテープのたとえ」や「クロス運転という最後の最後の悪足掻き的な運転モードのために回路を準備した凄み」というのには新たに納得。
様々なレポートを見るかぎり、はやぶさにとって機体の重量バランスは非常に重要な要素だったわけで(復活→生還の鍵もそこにあった*3)、重量そのものというよりはそのバランスを崩させるわけにはいかなかったところに敢えての追加実装、これがどれほど危険な賭けだったかは想像に難くない。
因みに、的川泰宣名誉教授の語るところによると、打ち上げ数日前に滑り込みで(しかも内緒で)実装されたものらしい。…もしかして:空中配線? (*゚▽゚*)
で、まんがに登場するダイオードの姿はこんな感じ。
(「探査機はやぶささん」p.86 あるいは Pixiv の こちら より)
んんんー、微妙にチョークコイルっぽい…(^^;)でもイメージやサイズ的にはあってる雰囲気
ときに ISAS 「今週のはやぶさ君」におけるダイオードの画像といえば、これなのだが…
( 2009/12/03 付)
拡大して見ると
← 手元に検波用しか
ありませんでした
申し訳ありません…これ、たぶん 1N4148 若しくは 1S2076A 。小信号用整流ダイオードですね。検波用ショットキーで似た外観のものがあるにはありますが、そんなものを持ってる人が 1N4007 あたりを持ってないはずもなく………
こまけぇこたぁいいんだよ! (AA略)
参考となる読み物:
休憩終わり! (・∀・)
…さて。
というわけで、JAXA のデータベースサーバが落ちているうえ(※ 2012/03/10現在の話。ただし、その後もしばしば停止している模様)、これが復活したところで満足な情報が載っているとも限らない。しかも、クロ現で映っていたダイオード、どうも日本のもの、という感じがしない。たとえば、外観は若干これに近い気がする。
- ショットキーバリアダイオード(30V200mA)BAT43(10本入): 秋月電子通商
美しい。これは STMicroelectronics (STマイクロ)の製品。 10本¥200。
(因みにこれの同シリーズで耐圧 100V の「BAT41」と「BAT46」は千石電商で売っていた(@20)。)
勿論、これはこれでケース形状とかだいぶ違うんだけども、系統、というか、「におい」が近い。
(※同じような外観のダイオードということで妥協するならば、現時点これらが一番入手性がよいだろう。)
というわけで、ならば ISAS とか JAXA あたりが使うであろう汎用パーツって言ったらなんなのか、そりゃまあ当然 NASA だよなぁと。
そこでこんなサイト。
- NASA Parts Selection List (NPSL) - Diodes
ついでに、改めてじっくりとクロ現ダイオード写真を見てみると、これ、数字とかアルファベットの刻印がありますね。そこで明るさとかコントラストとか画像をいじりまくりながらオカルト的な眼力を発揮してみたところ、「1N58〜」…??とか、「MSC」…?とかの文字列が言えてきた気がした。最早「神の啓示」の領域。「MSC」っていえば、 MicroSemi のことでしょうか!
※ 画像を正位置にして見るだけで、文字認識率は格段に向上する。あと、色調やコントラストなどのスライダーを動かしながら画像を見ると、止まっている状態より読みやすくなることがあります。獣は、完全に静止した物体よりも動いているもののほうが見やすいのです。…後学の為に。
NASA のリストを見れば、なんとなくそういう型番のダイオードがあるじゃないですか。(しかも製造元は MicroSemi (MSC)だったりするじゃないですか。)
そこでそのリストから定格がそれっぽいのを拾って型番で画像検索してみると…かろうじてひっかかってきた「青いダイオード」の画像。eBay に出品されているそれは、…それはまさしく?
- JANTX Mil-Spec Diode
おお、うんうん、似てるね!ちょっと違う気もするけどいい線いってる気がする!*4 ktkr! (・∀・)
…しかし、こちらのショップは米国内のみの対応、海外発送はやってない。
同じ型番でも、また、同じシリーズの素子のはずのものでも、全く異なる外見の画像がヒットしたりする。
というわけで、万事休す。しかも NASA 御用達だけあって 所謂 MIL スペックの品であり、所謂レアもの。生産数量もそう多くないらしく、手軽に入手できる代物ではないようだ。…ま、それもそうか。
画像から手繰れば、米国のオーオタ系ショップで似た外観のものがみつかったりもするが…
残念ながら、このへんまでのようだ。
惜しいところまで辿り着いている気もしなくはないのだが、如何せん全ては憶測。しかも、あと一歩届いてない。ともかく今回で明らかになったのは、たとえその型番が判明したとしても、そうやすやすと手に入るものではない、ということ。こういう状況ならば、「入手したいから型番教えてよ」というような動機に対して「中の人の誰か」がこっそりリークしてくれるとかそんなことも望むべくもなかったわけだ。
確かに、同等品(樹脂パッケージなどの同一型番互換品)は 1個 数十円で入手可能、なのかもしれない。しかし「同じもの」となると、それは今や、不可能であろう。である以上、情報さえもこれ以上出てくる可能性は低いと言わざるを得ない。半導体素子がなんの為にあるのか。存在に意味を見出してはだめだ。機能こそがその価値だ。*5
MIL スペックの壁。そして流れ去った時間の濁流。
加えて、RoHS の深い深い谷。(※ はやぶさ開発・建造当時の電子部品は RoHS 発令前のもの。)*6
はやぶさはこのまま、微笑んでくれないのだろうか。 そっと教えてくれるだけでいいのだけど。それ以上、何も望んではないのだが。
使わないんなら、教えたげないよ。 (・ω・)」
はやぶさに、そう言われた気がした。
……(´・ω:;.:...
その後わかったことの記録。
まず。
ここを読んでいるかたのうち 一定数は、少なからずとも「願わくば、あの『はやぶさダイオード』と同じ物を入手したい」と思っておられると思います。そんなかたの為にいくつか注意点を。
- 2012/03 現在、入手は可能です。(ディーラーにもよるようですが、数千個の在庫を保有しているところもあるようです。)
- 当初流れていた(一部 TV 番組でも報じられたらしいですが)「¥80程度の民生品」という情報は、誤りでした。所謂「MILスペック」(軍用適合仕様)にして「NASA 認定品」(〜 JANTXV / JANS)に相当する型番でした。
- JAXA による認定は特に見当たりませんでしたが、日本における宇宙開発で使用実績のあることがレポートなどからわかっています。
- e.g. この PDF …の p.86 ↓
(※ 2007/03 時点の情報)
※ 途中 Sentronics とあるのは Sensitron の誤り - 月周回衛星かぐや(SELENE)にも使用されていたようです。(記載のある(らしき) PDF は現在閲覧不可)
- e.g. この PDF …の p.86 ↓
- ネットでの購入が可能、しかし「Solid State Supplies」が供給しているものは「クローズアップ現代」で放送された映像のものとは異なる外観のダイオードになります。同一型番のダイオードは数社が製造していますが、件のダイオードは MicroSemi 社製のもの。ほとんどの通販サイトにおいてパーツの写真画像は添付されておらず、購入の際には注意を要します。
- 同一型番で異なるパッケージのもの(=他メーカー製造品*8):
ボディカラーは灰色。
おそらくこれは、 NASA の情報を信じるならば Sensitron 社製品。
若しくは、 こちらのデータシート に示されている品。
- SemTech社の同一型番品:
ボディカラーは白。刻印は「JTX1N…」とある。
- 同一型番で異なるパッケージのもの(=他メーカー製造品*8):
- 2012/03 現在、「たかがダイオード」に出すべき金額かどうかは、正味な話、微妙と言わざるを得ない。「1個 ¥70 程度なら、持っておきたいかも」というような方向性で考えていた方は、
残念ですが、諦めてください。→→→ 後日追記。諦めるのはまだちょっと早かったかもしれません。… 1個 ¥100 ぐらいで、なんとかします。
- ひとことで言えば、「入手は可能だが、おすすめはできない」。したがって、ここでもテキストのかたちで情報を書き下しておくことを避ける次第*9。
というようなあたりが、現時点(2012/03/20 04/18 前後)までにわかっていることの概要。
事の経緯としては、このブログエントリを読んだ宇宙クラスタの方が Twitter 経由で情報をもたらしてくださった。とある講演会において NEC東芝スペースシステムズの方がその具体的な型番について言及されていたとのこと*11。「求めよ然らば与えられん」。あるいは「Heaven helps those who help themselves」。
(註:ただし、該当 tweet(※ 型番でぐぐると出るかもしれない?) からのリンク先は前述のとおり MicroSemi 社のものではない点に注意)
もう少し書いておくと
- ダイオードのボディサイズは 4.70mm × 3.42mmφ(最大値)
リード太さは 1.02mmφ(標準値) - RoHS 非対応。
若しくは対応状況不明。(そもそも RoHS 指令に適合させるさせないという品目群ではない)- 2012/08 RoHS 対応版が出たようです。これに伴い仕様変更がなされたようで、ダイオード外観も変更になった模様(パッケージサイズが異なる)。(詳細は別エントリにて触れました。)
- 予想されていた「1500V 超」という耐圧は不要だったようで(それだけの電位差がダイオードを駆け抜けるわけではなかったようだ)、絶対定格は 150V 6A 。設計上は高電流が流れるわけでもなさそうであるし、 30ns という超高速リカバリ性が重要だったとも思えず、要するに「電流ループを生じさせる為(要は空運転)、頑丈な電力用ダイオードならなんでもよかった。ただし
イケメンに限る小パッケージ品」ということだったのかもしれない(ここは憶測)。 - 重量は 750mg とのこと(データシート↓より。実測ではリード込み 0.85g でした)
メーカー公式データシート(PDF):
- 通常版:
http://www2.microsemi.com/datasheets/wt2-26.pdf→ 【後日訂正】リンク先が(アーカイブされた影響か)変更になったようです。こちらから Datasheet にアクセスできます。- 詳細版:
http://www.microsemi.com/en/sites/default/files/datasheets/LDS-0168.pdf← 2012/08/14 追記。PDF が同一ファイル名で更新されていました。RoHS 対応版に仕様変更されています。旧版PDF →[1N5811CB]→ 【後日訂正】Metallurgical bond の Category が違いました。旧版の詳細版は無くなったようです。
講談社ブルーバックス『小惑星探査機「はやぶさ」の超技術』(ISBN:4062577224) p.206 にダイオード実物の写真が掲載されています(図2-4)。モノクロでスケールも入っておらず、小さい写真ですが、外観形状は NHK で紹介されたものと同じと判断されます。
というわけで
以下、確認用(観賞用?)画像。
(※方眼サイズ:約5mm)
If=4.92mA にて Vf=0.50V でした
@Th_vinmei さん、@azlab さん、@Galaxy1992 さん、@mewarabe さん、および、つくばクラスタ・宇宙クラスタの皆々様にこの場を借りて御礼申し上げます。m(_ _)m
大事なことを書くのを忘れていました
打ち上げのギリギリ直前まで検討を重ね、打ち上げ後も決してあきらめずにベストを尽くし、はやぶさを見事連れ戻してみせてくださった JAXA / ISAS およびはやぶさプロジェクト関係者の皆様に最大限の称讃と敬意を。「たった 1本のダイオード」で成功したわけではない、でもそれはひとつの象徴として。
*12
科学技術に興味を持ち、携わり、力を注ぐ、すべての人の心に 1本のダイオードを。
*1:帰還タイミングは公転運動に支配されるのでおおよそ 3年周期で巡ってくる計算であった。つまり現実には 1年後は無い。
*2:後日追記。 2012/03/12 (未明)にはサイト復旧していたが、最新の「認定部品一覧」にはダイオードに関する記載はなかった。
*3:→ 『「はやぶさ」探査機は、受動的にも安定となるよう設計されており、現在のコーニング運動は、最終的には +Z軸まわりの純スピン運動に収束していきます。』(http://www.isas.ac.jp/j/snews/2005/1214.shtml)
*4:実際は、ひとまわりぐらい小さいパッケージである。
*5:とはいえ、美しい部品のその美しさを否定するのもおかしな話ではある。
*6:実際は RoHS あんまり関係ありませんでした…もともと MIL スペックだし。…でも、 RoHS を満たしてないということが一般用途への普及を阻んでいるという側面は、もしかするとあるかもしれない。
*7:すみません、画像は飽くまで参考イメージです。
*8:電気的仕様は同一だが、「品質保証レベル」は異なる…とはいえ、MILスペックであることには変わりないらしい。(※ 他のダイオードでは同じ型番(定格などが同一)で軍用基準(耐久性など)を満たしていない、所謂セカンドソース品が製造されているものもある。)
*9:後日追記:そろそろいいかな?【2012/12】
*10:Digikey にも品目はあるが、実際に購入可能かどうかは未確認。 → というか、2012/04 時点では「非在庫商品」なうえ購入単位(MOQ)が「4000個」…
因みに RS ONLINE では「扱いなし」。
MOUSER では「在庫なし」( MSC 製は uncataloged )。
*11:講演会の時期は「はやぶさ帰還」直後の 2010/06 中旬とのこと。演者等の詳細はとりあえず不明。ダイオードの「実物」をお持ちになっていた模様。
*12:From : http://gigazine.net/news/20110916_hayabusa_cedec2011/