「とまります」がとまらない。

かんたんなまとめ:例のあの「次とまります」のあのボタンを入手してみた。ばらしてみた。ここを読みにきたぐらいの方ならば、買えるうちに買って後悔しようず。


こちらでは御無沙汰しておりました。…それはもう。
最近は私もすっかり電子工作の人ではなくなったかのようですが、 Twitter 上ではまだそちら方面の方々と絡ませていただいたりなどしております。MTM06 にも行く気だけは満々です。出展(出店)される皆様はどうかラストスパートおきばりやす。楽しみにしてます。


宣伝ぐらい加担しておきますか。


…さて
そんな折ではございますが、その Twitter に先週かた、こんなものが流れてまいりまして。

うわーこれはすごい。大手出版社の力はこう使うべきだよなー。RT @tomo370 これやばい。ほしい。ていうか買う。「つぎ、とまりますボタン」 http://dakko.jp/babybook/
9:21 AM Nov 4th TwitBird iPadから

http://twitter.com/ohki/status/29685514390

ベビーブック 2010年 12月号 [雑誌]

ベビーブック 2010年 12月号 [雑誌]


これは…っ!


で、ごく自然な成り行きとして、まあこうなりまして。(昨日届きました)

サイズは L52 × W40 × D20 mm ぐらい。ちょうどジッポライターぐらいだろうか。重量は電池込みで 約26.5g といったところ(実測値)。
ボタンを押すと即座に「ぴんぽーん」音、続いて「次、止まります」のアナウンスボイスが流れる。LED は音声が鳴っている間、点灯している(約3.6秒)。
音量はさして大きくない。スピーカー正面正対 10cm で 80dB(A) といったところ(簡単に実測)。


安直にデジカメの録音機能で録音したものはこちら。(ノイズリダクションで失敗したらしく一部音が変です、すみません m(_ _)m まんがいち御要望があれば録り直し 再UP とか検討しますので Twitter なぞで突っ込んでくださいまし。)


…えー。
記事の途中ですが、本編の雑誌のほうは 1ミリも開いていないことをここに告白しておきます。別のふろくでなんか靴下が付いてるとか付いてないとかそういう噂もチラリと目にしていたりはするのですが、まったく興味がないので確認すらしていません。
(逆に興味津々でも嫌ですよね?)


さて、続き、行きます。


裏面はこんな感じ。


防水性は皆無。舐めたら死ぬ(とまりますボタンが)
開封直後には電池蓋のスリットから絶縁板(薄いプラ製のベロ)が挿してあり、これを抜き去ることで通電する。因みにこのベロは再挿入が可能であり、とっておいて使用後に挿すようにしておけば、使わないときに無闇に鳴ることを防止できる。

電源は、みんな大好き LR44 × 2 。勿論電池の交換も可能。
なお、正確な実測はできなかったが、待機時電流はほぼゼロ(計測不能)、最大消費電流は最大音量を発している時点で 55mA 程度。結構喰うが、平均では高々 20mA ぐらいではないかと推測される。これが 3秒強なので、公称容量 100mAh とされる LR44 では計算上 5000回程度は鳴らせることになろうか。
ただし、電圧が低下すると途端に「ゆっくりボイス」になるので、実際に聞ける音で鳴るのは数100回程度と思っていたほうがよいかもしれない。正味な話では、瞬間的にしろ 50mA も喰うのであれば 100回もちゃんと鳴ってくれれば大したものではないか(すみません、耐久試験やる気はありません、悪しからず)。このへんのスペックは不明。SR44 を使用すればもう少し耐えてくれるだろうし。
電池交換の目安は「音質が劣化してきたら」ということになりそう。
因みに LED の明るさは発音に応じて変動する(揺らぐ)。電池が消耗するとこの変動も激しくなると思われる。



裏面の文字は「ベビーブック ふろく」。作りはしっかりしており噛み合わせもまずまず。対象が幼児ということで、電池も簡単に取り出せぬよう、電池蓋にもネジがある(使用されているネジ(タッピングビス)は全て共通)。


早速分解してみる。筐体の止めネジは、電池蓋と共用のものを含めて 5本。
半透明(紫)パーツはすぐ外れるが、白パーツはネジの他に差し込み接合部分があるので、注意してゆっくり外そう(接着等はされていない)。

シンプルなオルゴール基板のようであるが、 LED が点灯するのが特徴的といえば特徴的といえようか。
基板も 2本のネジ(他と同じサイズのタッピングビス)で止まっている。
9
基板の様子。実装パーツは黒樹脂モールドされた IC(おそらくオルゴールIC)、SMD (2012 サイズ)の LED(赤)、抵抗(160KΩ(刻印 1603))、キャパシタ(0.1μF)。それからスイッチの板金(基板角長穴に爪で固定)。
中途半端な抵抗の値をみる限りは、いかにも発振用外付抵抗という感じがしなくもない。この抵抗の値を変えれば再生速度が変わったりしそう。(…わかりませんけどね。試す気もありませんけどね。(ないのか))

基板の裏面には

2396
REV:00
GAOXUAN
10/08/05

とシルクにて記されていた。箱にも「中国製」と書かれているが、当然のように基板も中国製のようだ。リビジョン 0 はまあ自然として、リリースは 8月頭。夏には基板ができていたということのようだ。どっかの赤いアレとはch…ゲフンゲフン。なんでもありません。


スピーカーは 25φ円形、フィルムコーン、8Ω 0.25A 。立派なものがついている。圧電スピーカーではなくダイナミックスピーカー。人間の声を再生する関係上、こうなったのだろうか。音質は、上掲の MP3 で聞いていただければだいたいそんなモノ、という雰囲気が理解頂けると思うが、若干帯域の狭い音声が逆に本物に近く、リアルである。



因みに外箱は、こんなでした。他のふろくと共用の箱なのでだいぶ大きい。


総じて、こうした「ガジェット系」(?)が好きな方は、これだけに ¥630 出しても決して惜しくはないクオリティであると言えるし、これ(このガワ)をベースにさらなるおもしろ工作を発案してもよさそうだ。


なお、この「ふろく」。
当然のように「大きいおともだち」のハートを鷲掴みにしたようで、Twitter でも 150tweet 程度が公式サイト http://dakko.jp/babybook/ をリンクして言及している(2010/11/13 現在; ただしそのうちの数件は別のふろくに関する言及)。また、大手・中堅ニュースブログでも結構話題としてエントリにあげられたようだ。
たとえば

こんなような按配。
ネット書店では 2010/11/13 本日時点でまだ購入可能なようなので、こういうの買わずに後悔するタイプのかたは、是非買って後悔されることをおすすめする次第。


ただまあ、この手のモノは、近い商品がおもしろ携帯ストラップの一種であったり、バス会社の記念品であったりで、既にいろいろと出ているらしい、ということも付記しておきます。